FC2ブログ

Zeiss 沼91丁目

似合いの組み合わせとは。






[Elmar 50/3.5 L on Leica D3]
Elmar50-3.5-01a


Leica D3 によく合うレンズとは、これ、Elmar 50/3.5 のことを言うのではないでしょうか。
よく言われるとおり、A型ライカが発表された1925年から長きに渡りライカと共に使われてきた Elmar 50/3.5。いわゆるバルナック型ライカに一番似合うレンズが、この Elmar 50/3.5 であることは間違いない、と言っても過言ではないように小生には思えます。
というわけで、Leica D3 を手に入れたのですから、このレンズを手に入れざるを得ない、ということに?


[Elmar 50/3.5 L]
Elmar50-3.5-01b


シリアル番号から推定するに 1937年製と思われます。絞り指標が大陸型、距離はフィートのタイプ。
小生のLeica D3 が1938年ですから、ほぼ、同年代。当初はボディと同じ製造年のレンズを探そうかとも思いましたが、そこまでのこだわりは小生には必要ないかな、と。
それにしてもシリアル番号、随分と細いところに小さいビレットで刻印されていますね。手許が狂わないのであろうか...
刻印と言えば、ノブの裏の番号は「7」、戦中戦後のクローム鏡胴と思われます。


[Elmar 50/3.5 L]
Elmar50-3.5-01c


これ、キャップも付属していました。金属ピカピカの。
裏面には紫色のベルベットが貼ってあって、一条の押し跡からすると、このエルマーでしばらく使っていたもののようです。
嵌め具合はちょっとゆるいので、今度、植毛紙を貼って調整したいと思っています。撮影途中にポロリ、と言うのは悲しいですからね。

そして今回、このレンズ入手に合せて、探し当てたのが....


[Leitz SBOOI finder]
Elmar50-3.5-01d


ふふふ、そうこのファインダー。
Leica D3 のボディを手に入れた時にボディーのファインダーはアバウトにこっちの方ぐらいにしか見定められない、と思ってしまいましたので(爆)
ネットサイトを見ている限りあまり出モノがないなぁ、と思って中古カメラ店を数店見回ったところで見つけました、それもネットサイトの相場?よりも随分と求めやすい価格で。お店の方いわく、当たり傷があるからとのこと。ファインダーを覗いた限りでは、見え方に影響は出ていない様子。ちょっとラッキーだったかも。


[Leitz SBOOI finder on Leica D3]
Elmar50-3.5-01e


1951年から市場に登場したこの SBOOI ファインダー、ボディーとレンズの年代と比べると若い(?)ですが、組み合わせ感はばっちりです。
見え方は等倍、ホント、素通しなのですが、ブライトフレームがあるので、両目を開けて構図を決めることができます。カメラボディ内臓ファインダーでは得られないような快適さ!


[Elmar 50/3.5 & Leitz SBOOI finder on Leica D3]
Elmar50-3.5-01f


こうして全体を見てみると、組み合わせとしてはコレが落ち着くなぁ、と感慨ひとしおです。
これを見ているだけで、酒が飲めそうです(爆)


さて、話しを戻して、Elmar 50/3.5 L というレンズ、何枚かの作例で写りを確認したいと思います。
最近、Adobe Photoshop を少々勉強して、色々な機能を使うようになったのですが、ここではトーンカーブ補正は用いず、露光(濃度)のみを調整した画像を掲載します。特にカラーの色味、モノクロのトーンの出方など参考になるかな、と思いますので。
なお、今回の試写のカメラには Zeiss Ikon を用いています。(Leica D3 のシャッター幕緩み症状をお店に確認に出していたため)


[Elmar 50/3.5 L 試写a]
Elmar50-3.5-01g
Zeiss Ikon + Elmar 50/3.5 L, Kodak Portra 400
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


まずはカラーから。絞り値は、F=5.6あたり。
それにしても、絞り値が大陸型というのは、なかなか慣れないものですね。Carl Zeiss のレンズは古くても国際型ですし。小生の露出計(Gossen Digisix2)は国際型、刻みは1/3段なので、EV値を読んだ後、うーんと一瞬悩んでしまいます。ま、電子AE搭載の Zeiss Ikon であれば、ほぼ間違えないシャッタースピードを選択してくれるので手間は少ないですし、ネガフィルムならある程度の尤度はありますからね。

と、色味。あっさりとしているように思えますよね。
カラーフィルムのなかった(正確には一般的でなかった?)、このレンズの発売当時のことを思えば、十分な色乗りにも思えます。


[Elmar 50/3.5 L 試写b]
Elmar50-3.5-01h
Zeiss Ikon + Elmar 50/3.5 L, Kodak Portra 400
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


絞りは開放 F=3.5、ピントは葉っぱの先端、約1.5m先。
背景のボケはぐるぐると回ることなく、にじむような雰囲気。ピントが合っているところも綺麗な解像、ハロも極小なのかなと。

ここで比べたくなるのが(?)、Carl Zeiss の Tessar。小生の古い Tessar は、しっかりと古いタイプではなく、F=2.8 のものです。実はそのうち F=3.5 を手に入れようかな、と思ってはいるのですが....
話を戻して、Tessar 50/2.8 C との比較。レンズ形式はほぼ同じの3群4枚。絞りの位置が異なっていて、Tessar の絞りはレンズ先端から2枚目と3枚目の間に、Elmar は1枚目と2枚目の間にあります。こうして改めて Elmar を見てみると、絞りが随分と手前にあるなぁ、なんて思ってしまいます。
写りはといえば、大差ない??
素晴しいです、パウル・ルドルフ先生!!


[Elmar 50/3.5 L 試写c]
Elmar50-3.5-01i
Zeiss Ikon + Elmar 50/3.5 L, Kodak Portra 400
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


さて、お次は逆光、しっかりとゴーストが、それもほぼ全円のゴーストが出ております。
しかしながら、この逆光によるゴースト、相当厳しい条件でやっと出せるようです。今回の作例のように構図でいうと構図の端ギリギリに太陽などの強い光源を入れないと、でませんでした。というのも、この画像最下方に明るい部分が見えますね。これは前のコマで同様にゴーストを出そうと逆光を入れて撮影した太陽の被りです。しかしながら、前のコマでのゴーストはほんのちょっぴりだけ。結構しぶとい(笑)
そして、こんな逆光の中でも、中央部分の葉っぱなどはしっかりと解像しています。むーん、これは面白い。


[Elmar 50/3.5 L 試写d]
Elmar50-3.5-01j
Zeiss Ikon + Elmar 50/3.5 L, Kodak Tri-X 400
Self Development
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


次はモノクロ。トーンの出方は少々やわらかいのかな、と。
以前、知人からお借りした Leica M マウントの Elmar 50/2.8 M を使わせていただいた時の印象とかなり異なります。フィルムの違いや、スキャンの状況が違うのかもしれませんが、あの時はかなり硬調との印象がありましたっけ。
少々禁じ手かもしれませんが、Photoshop のトーンカーブを操作すると、暗部も明部もしっかりと情報が詰まっていることが分かります。80年近く前のレンズだというのに、なんと素晴しい性能なんだろう。


[Elmar 50/3.5 L 試写e]
Elmar50-3.5-01k
Zeiss Ikon + Elmar 50/3.5 L, Kodak Tri-X 400
Self Development
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


モノクロでの逆光。構図がナナメなのは、ノーファインダー撮影ゆえ、ご容赦のほど。
ゴーストは点としてしか出ていません。このように直接太陽が入ると、先の全円またはアークではなく、点になるという。そして、強い逆光の中、像が飛ぶもこともなく、被写体が判別できます。コーティングがされていないレンズではあるものの、なんと味わいのある描写。
ここぐらいまで使ってくると、銘レンズであることを確信するわけです。小生が言わなくても、歴史が言っていますけれどね。


[Elmar 50/3.5 L 試写f]
Elmar50-3.5-01l
Zeiss Ikon + Elmar 50/3.5 L, Kodak Tri-X 400
Self Development
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


最後にモノクロでのボケ。
連続するタイルがグルグルすることなく、ボヤァーッとにじんでいるのがよく分かるかと。


これまでの小生、どちらかというと、Carl Zeiss 一辺倒であったことは確かです。そう、Carl Zeiss銘または、その派生である日本のニコンやロシア、Hasselbladのレンズやカメラを集中して使ってきました。
Leica D3 を手に入れるに至り、この古い、といっても80年前ですから、それほど古くはないかもしれませんが、その古い Leitz のレンズを使うことになって、Leitzの方も面白そうだな、と正直思った次第です。
とはいえ、今回の Leitz レンズである Elmar 50/3.5 L は Leica D3 に似合うレンズとしての選択である、と結語にさせていただきたいと思っております。


最後にレンズマップを。
最近f:35mm以上が増えてきた?
やっぱり「歳=レンズ焦点距離説」は本当だったのか!?
category24b

テーマ : ★カメラ&レンズ・機材
ジャンル : 写真

tag : Camera.ZeissIkon Lens.Elmar50/3,5L Films.PORTRA400 Films.Kodak-TriX400

コメント

非公開コメント

No title

ご無沙汰しております。
いやいや、とうとうその沼にも(ますます本格的に)ですか。
いやいや、うらやましい。
どうぞたくさん、長く楽しんでください。

あのう、ちょっと気がついたんですが、ブログ村に参加されておられますが、
バナーっていうんですか、位置をもっと上に置かれた方が目につきやすいと思いますが。
すみません、余計なこと言いまして。



Re: No title

binbiiluさん、コメントありがとうございます。

> ご無沙汰しております。

こちらこそ、ご無沙汰しております :-)

> いやいや、とうとうその沼にも(ますます本格的に)ですか。
> いやいや、うらやましい。
> どうぞたくさん、長く楽しんでください。

ありがとうございます(笑)
Leitzのレンズ、今のところ積極的にはどうかな、と思っているところです。
だって、Carl Zeissなレンズがこれほどあって、普段使っていないレンズも多数ですから。
*あくまで* Leica D3 に似合う、それも、Carl Zeiss Tessar型のレンズ、というギリギリ選択肢で、とご理解いただければ(爆)

> あのう、ちょっと気がついたんですが、ブログ村に参加されておられますが、
> バナーっていうんですか、位置をもっと上に置かれた方が目につきやすいと思いますが。
> すみません、余計なこと言いまして。

ご指摘ありがとうございます。
とはいえ、小生の中では、ブログ村はこの位置で十分かな、と....

そういえば Tumblr には、先日、アカウントだけ確保しておきました :-p

No title

こんばんはー。
ちょうど、WeekendさんにM4-Pの相談コメントを書こうとしたら、
先に頂いてしまいました。いつもありがとうございます。

私はElmarの35mm F3.5を持っていまして、描写が好きだったので
50mmも買おうかなぁと軍資金を貯めていたらM4-Pの故障・・・
只今、ライカ軍資金を修理代に使うか、憧れのM3に使うか迷っています。

私は以前、50mmが好きでしたが、最近は35mmが好きになってます。
こじつけ論ですが「50mm+35mm=85mm÷2=42.5mm」
私の年齢が出ました(笑)
最後の1枚のボケ方がいいですね。
WeekendさんのElmar写真を楽しみにしています。

Re: No title

瞬民さん、コメントありがとうございます。

> ちょうど、WeekendさんにM4-Pの相談コメントを書こうとしたら、
> 先に頂いてしまいました。いつもありがとうございます。
> :
> 只今、ライカ軍資金を修理代に使うか、憧れのM3に使うか迷っています。

「手元に使えるライカがないと、なんか寂しいです・・・」とは、かなりの重症ですね :-p
フルオーバーホールの誘惑、よく分かりますよ。それとM3を手に入れたいと言う想いも。
今回M4-Pはシャッター修理に抑えてでM3ゲットに向かう、でしょうか....

> 私は以前、50mmが好きでしたが、最近は35mmが好きになってます。
> こじつけ論ですが「50mm+35mm=85mm÷2=42.5mm」
> 私の年齢が出ました(笑)

小生も持っているレンズの焦点距離加重平均を取ると、限りなく自分の年齢に近づくと言う....

> 最後の1枚のボケ方がいいですね。
> WeekendさんのElmar写真を楽しみにしています。

ありがとうございます。
そういう意味では、グルグルぼけやらドワッーと強烈ニジミボケな個性豊かなレンズが多かった中、ホント素直なボケをするレンズだなと思いました。
プロフィール

Weekend Outdoors

Author:Weekend Outdoors

検索フォーム
カレンダー
10 | 2019/11 | 12
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新記事
カテゴリ
タグ
最新コメント
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
参加しています
にほんブログ村