FC2ブログ

Zeiss 沼87丁目

夢を見たんです。






それは、田中長徳先生によく似た初老の男性が、小生に向かって早口で、
この男は標準から中望遠でのレンズはいいものを持って使っておるが、広角、それも超広角は玉数も少ないし、使っていない。もっと広角レンズを求めよ。
とおっしゃったのです。
時は2月末、銀座松屋で開催される中古カメラ市の直前のある朝。


[Russar MP-2 20/5.6 L]
Russar01a


フフフ....
ロシアの名刀、もとい、ロシアの超広角レンズの名玉、ルサール 20mm!
どうやら、Lomographyからリバイバルされるようですが、こちらはリバイバルされる前のレンズ、シリアル番号から 1982年製であると推測されます。
同時期に出品されていた、Carl Zeiss のレンジファインダー用超広角レンズ Topogon 25/4 より更に広角レンズを今回は選択しました。
って、Topogon は予算が折り合わず見送ったのです....


[Russar MP-2 20/5.6 L: 後ろ玉]
Russar01b


近い焦点距離のレンズとしては Biogon を所有はしていますが、このレンズの面白さは何と言ってもこのビー玉みたいなレンズにあります。特にこの後ろからの眺めは、なかなか稀有な感じがアリアリかと。
ちなみに、資料としてはコチラをご覧ください。
4群6枚のシンメトリー構成。まるで Biogon のようですが、ルサールは純然ロシア・クラスノゴルスク(KMZ)の手による設計。
この小さなビー玉のようなレンズゆえ、レンズの綺麗さを確かめるにはひと苦労なんですよね。レンジファインダー用レンズはカメラに装着してもレンズの出来が分かりませんから、後ろに光源を置くなりしてレンズの綺麗さを見極めるしかないのです。しかしながら、先にも申し上げたとおり、小さなビー玉レンズ、いくら目を凝らしても小さすぎて良く分かりません。ルーペでも持ちださないと....、さすがにコレだけを目当てにしているわけではないので、ルーペなど準備していくことも無く。かくなるうえは....、信頼できるお店で手に入れることになりました。


[Russar MP-2 20/5.6 L on Leica M3]
Russar01c


このルサール、もうひとつ特徴的なのが大きなファインダー。基部が前傾し、パララックスの補正もできるという仕組み付き。あまりに大きすぎて(?)、アクセサリーシューに納まりきれません。これは、Leica M3 でも Ziss Ikon でも同じ。
それと、このルサール、距離計連動なんです。ですから、Leica M3 に装着するのは、もったいないぐらい(笑)
Lマウント(L39スクリュー)ですので、バルナックライカでも十分かもしれません。あ、この言い方では、バルナックライカに悪いですかね....


[Russar MP-2 20/5.6 L on Zeiss Ikon]
Russar01d


どうせなら、プログラムAE機の Zeiss Ikon で使いたいですよね。
先ほどの大きなファインダーではなくて、Carl Zeiss つながり(?)で、f:21mm のファインダーと組み合わせてみました。焦点距離:1mm の差ですから、まあ、気にしなければ、大丈夫!
結論から言うと、Ziess Ikon では AEが使えません。使えないというか、補正が必要です。というのも、次の画像をご覧ください。


[Russar MP-2 20/5.6 L on Zeiss Ikon、レンズ後部が露出計をふさぐの図]
Russar01e


レンズ後部が測光用セルに被さっています。
これにより、概ね2段ぐらい暗く測光してしまっていました。つまり、AE補正-2とすればよいことになります。
しかしながら、それは晴天の順光での測定結果であって、特に暗い場所では正しく補正ができないことが予想されます。十分な光がカメラ内に差し込まない状態、輝点と暗点が画面上偏在する場合、中途半端に遮られた露出計セルが適正な露出を出してくれるとは思えないからです。
ということで、Zeiss Ikon が使えないなら Leica M3 がこのルサールを使うために適したカメラになるのかな、と思うのですが、やっぱりもったいないような気がしてなりません。

ついでに....
Lomography のサイトでは、マイクロフォーサーズ機に装着された画像が掲載されていますが、これは、リバイバルされた Russar+ に限定されるとおもいます。小生宅にある PEN Lite E-PL5 には装着できませんでした。レンズ後部がカメラ内部に接触してしまいます。レンズを繰り出した(近景)状態なら装着できるのですが、1mほどまで近づけると競ってしまいます。


さて、気になる(?)描写。いくつかの作例をご覧いただければ。

[Russar 20/5.6 L 試写1]
Russar01f
Zeiss Ikon + Russar 20/5.6 L, Kodak Tri-X 400
Self Development
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


最初、上述のように Zeiss Ikon ではAEが適切ではないことを気づかず、装着して撮影していました。が、どう見ても晴天の順行状態で、F=16 で 1/60s というのは、オカシイと思って、マニュアルで 1/250s にして撮影した画像です。
f:20mm というような超広角レンズをこのように見上げて撮影すると、色々なところで画像が破綻をきたす場合が多いのですが、ルサールのそれはかなりあっさりというか、素直な描写だと思います。画面の周囲が引っ張られているようには、なっていませんよね。
適正な露出にしたことにより、綺麗な諧調が再現されています。細かい枝も表現しきっているし。
あの小さなビー玉レンズが、このような描写ができるなんて、すごいなぁ!



[Russar 20/5.6 L 試写2]
Russar01g
Leica M3 + Russar 20/5.6 L, Kodak Tri-X 400
Self Development
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


カメラボディを Leica M3 にスイッチして、試してみたのが逆光。派手にゴーストが現れています、丁度、絞りの形ですね。
とはいえ、フレアは極小、諧調も確保しています。


[Russar 20/5.6 L 試写3]
Russar01h
Leica M3 + Russar 20/5.6 L, Kodak Portra 400
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


と思いきや、カラーだとちょっとフレアが気になる?
ま、味ですよね、味。


[Russar 20/5.6 L 試写4: 絞り開放 F=5.6]
Russar01i
Leica M3 + Russar 20/5.6 L, Kodak Portra 400
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


絞り開放(F=5.6)だと、周辺の光量が減って黒くなります。モノクロではあまり気になりませんが、カラーだと良くわかるようになります。


[Russar 20/5.6 L 試写5: 絞り開放 F=5.6、最近接50cm]
Russar01j
Leica M3 + Russar 20/5.6 L, Kodak Portra 400
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


絞り開放(F=5.6)、かつ、最近接(50cm)にすると、広角ボケが楽しめます :-)



というわけで、新たな超広角レンズを手に入れて、これから超広角な撮影を楽しんでみたいと思っている次第です。
最後に、マップを。
Russar01k

テーマ : ★カメラ&レンズ・機材
ジャンル : 写真

tag : Lens.Russar20/5,6 Camera.Leica-M3 Camera.ZeissIkon Films.PORTRA400 Films.Kodak-TriX400

コメント

非公開コメント

No title

こんにちは。
銀座で撮って頂いた写真、とても気に入っています。
私もM42マウントですが、ロシアレンズを2本持っていますが、
廉価の割によく写り(味もあり)ます。
レンズマップがまた充実されましたね。
羨ましいです。

Re: No title

しゅんみんさん、コメントありがとうございます。

> 銀座で撮って頂いた写真、とても気に入っています。

気に入っていただけたようで、うれしいです。
普段、あのようなポートレートは撮影しないものですから。

> 私もM42マウントですが、ロシアレンズを2本持っていますが、
> 廉価の割によく写り(味もあり)ます。

そのあなどれなさが、ロシアレンズの面白所ですよね。

> レンズマップがまた充実されましたね。
> 羨ましいです。

恐れ入ります。
これを作ることで、余計な買い物をしなくてすむようになりました :-)
プロフィール

Weekend Outdoors

Author:Weekend Outdoors

検索フォーム
カレンダー
10 | 2019/11 | 12
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新記事
カテゴリ
タグ
最新コメント
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
参加しています
にほんブログ村