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Zeiss 沼85丁目

模倣は独創の母である?






[Zeiss Ikon: Super Ikonta 531/2]
SuperIkonta531-2_01a


とある事情から、この Zeiss Ikon Super Ikonta 531/2 を使うことになりました。

コトの始まりは、セイケトミオさんの写真展いつもお邪魔しているブログ
自分でもこんな写真を撮ってみたいなぁ、と。
ま、早い話が、強烈に影響されたのですね。
ですので、もちろん、センスや技術、題材があろうかと思いますが、まずは、機材から(笑)。


[Zeiss Ikon: Super Ikonta 531/2]
SuperIkonta531-2_01b


蛇腹のあるスプリングカメラ、できれば Carl Zeiss のレンズが搭載されているカメラを使ってみたいと、とある方に相談したところ、今回の機会:機械を手にすることができました。
この場をお借りして、厚く御礼を申し上げます。ありがとうございます。
最初は自分で手に入れてみるつもりで、機材の選び方をご教示願うつもりでした。その場ではあまり詳しくご指南いただく時間もなかったのですが、蛇腹がポイントというようなことは理解できました。
そうこうしているうちに、ともかく使ってみなよとのことで、なんと、折りたたみ&スプリングカメラ、合わせて5台が丁寧に梱包されて小生宅に送っていただいたのです。そして、その中の1台が、この Super Ikonta 531/2 だったのです。
すみません、Super Ikonta 以外は名前が分からないのです。Carl Zeiss ばかり追っかけていて、それ以外にはとても疎いのです。まずは、この Super Ikonta から使ってみようかと。
お話では、この Super Ikonta 531/2、いただいた方のお父様の形見だとのコトで、お亡くなりになられて以降、約25年間メインテナンスされていない、とのこと。
サビやホコリ、貼り革の痛みは多少あるものの、気になるようなレベルではなく、どこかにしまわれていたのだろうな、と推測しました。
とはいえ、メインテンスされていないということから、全体的に、動作のたぐいが重いのです。例えば、シャッターが設定時間より長く掛かったり、遮光前シャッターが閉じるところで引っかかってしまったりと、いわゆるネバリがありました。1/100秒以上であれば勢いで閉まるのですが、1/25秒以下ではほぼ毎回、遮光前シャッターが閉じるタイミングで引っかかります。それと、ピントリング。指先が擦り剥けてしまうのではないかというぐらい重いのです。
今回は動作復帰させるために外部から清掃を主体に、無水アルコールとヘリコイドグリス#10を少量使用してみました。各所を分解してのメインテナンスは、追ってゆっくりと取り組めればと考えております。それも、大まかな機能の把握と写真の撮れ具合を確認してから、と思っている次第です。

このカメラの歴史や機能、使い勝手などは、こちらのサイトをご覧ください。


[Zeiss Ikon: Super Ikonta 531/2]
SuperIkonta531-2_01c


レンズはTコート付きの Zeiss-Opton Tessar 105/3.5。ドレイカイル式の距離計を装備。コンパーラピッドのシャッターは最高速 1/400秒。11枚の絞りで、絞った形は綺麗な円形に。1950年ごろの機体かと。
ご指南に従い、まずは、蛇腹の光漏れ確認。部屋を暗くして、裏ふたを開けてライト点灯。蛇腹からの光漏れを確認します。結果は問題はなさそう。
上述の清掃の結果、シャッターのネバリとピントリングの動きの渋さは、概ね解消。とはいえ、1秒や1/2秒のシャッターは、さすがに設定時間より長い間開いているように思えます。実用になるのは、1/25秒以上かと。
レンズは前の所有者、つまり、お譲りいただいた方のお父様が使い込まれたのでしょう、やや拭きキズが多く、コーティングも少々痛み気味。加えて、うっすら曇りとゴミがポツリと入っていたりしますが、実用の範囲で影響は少ないと判断しました。
まあ、ここいらへんは、大きな心で受け止めたいなと。
距離計ファインダーは像がぼやけ気味。小生の視力(近視で、老眼が入りつつある)によるものも大きいかと。例によってニコンF用視度補正レンズを距離計ファインダーにかぶせて覗いてみると、ハッキリ+クッキリ。いつものように Sugruで取り付けようかと思いましたが、裏ふたの開閉に支障をきたすことが判明。このサイズの視度補正レンズ、もとい、かなり径の小さなタイプでないと取り付けられそうにありません。当面はニコンF用視度補正レンズを持ち歩くかな。なお、実像と虚像との分離はいいほうかと。
構図ビューファインダーは曇り気味でフレームは薄く、日中でも枠を見失ってしまいそうになります。

撮影した結果を先に申し上げると、ちゃんと写っていました(喜)。
それにしても、6×9cmのネガはデカイ!、迫力がありますね。
ご存知の通り、4.5×6cmのセミ版にするマガジン側アタッチメントも付いていました。お恥ずかしながら、当初、このアタッチメントの装着方法がわからず、フィルム2本を撮影してしまいました。アタッチメントをマガジンにかぶせる(乗せる)だけで、フィルムを装てんしてしまったので、アタッチメントの両脇に隙間ができてしまい、多重露光っぽい写真を大量に作ってしまいました(泣)。アタッチメントの両側をマガジン窓に差し込むんですね.....


[Zeiss Ikon: Super Ikonta 531/2]
SuperIkonta531-2_01d


そして、この6×9判のカメラは、ホールドがあまりよろしくないのですね。
6×9の横位置(6×4.5なら縦位置)であれば、収納時のふたになる部分を左てのひらで包むと、まあいい具合のホールドは得られるものの、6×9の縦位置(6×4.5なら横位置)はつかみようがなく、ピントを合わせるにも一苦労。おまけにシャッターボタンは左手で押すということで、慣れないし、ブレてしまいそうになるし。
というわけで、この機会に三脚も手に入れてしまいました。
三脚は *本来であれば* しっかりとした機材を選ぶべきかと思いますが、小生の普段の行動から考えて、いつも撮影散歩に使っているメッセンジャーバックに納められる大きさと重さの三脚を探しました。そこで見つけたのが、ベルボンUT-43Qです。
何しろ仕舞い寸法が272mmとA4サイズメッセンジャーバックでも入ろうと言うサイズ。確かに華奢で、しっかり感(安定感)が少ないのも事実。とはいえ、三脚を使わない時とは全然違います。三脚使用しての写真は、どこかきっちり感のある出来上がり。レリーズワイヤを使っての撮影は、なんだかちょっとプロっぽいと言うか、雰囲気も良いように思います。


それでは、主に試写の段階の作例を見ていただきましょう。


[Super Ikonta 532-1 試写: モノクロ、6×9、絞り開放=F:3.5]
SuperIkonta531-2_試写01a
Super Ikonta 532-1 + Tessar-Opton T 105/3.5, Ilford HP5 Plus
Self-Development
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


ピントは切り株中央部の切れ目、黒くなっているので二重像があわせやすかったので(笑)、のはずですが、同じピント面の右端葉っぱにもピントが合っているようです。後ピン、というより、ドレイカイル式距離計で測距した後、撮影(構図)ファインダーに視線を移すときに体が動いてしまっている、前のめりになっているのでしょうね。だから、数センチのズレ、奥にピントが移動してしまったという。上述の通り、手持ちでの撮影に、少々限界を感じたところではあるわけです。後方は、ぐるぐるボケっぽいにじみ具合。
とはいえ、ピントの合っている部分のリアリティは、なかなかのものかと。横幅640pixelsに縮小してしまってはいますが、お分かりいただけるかと。
それにしても、6×9のフィルムは迫力がありますね、このまま密着焼きしてみたくなる(笑)
ま、雰囲気、スキャンしたイメージをL版の縁ありでプリントしてみればいいのかな。
120フィルムで、8枚。贅沢と言えば、贅沢な感じのネガになりますね。なんだか、お大臣になった気分(爆)


[Super Ikonta 532-1 試写: カラー、6×9、F:8]
SuperIkonta531-2_試写01b
Super Ikonta 532-1 + Tessar-Opton T 105/3.5, Kodak Portra 160
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


翌日、カラーフィルムにして、同じ被写体をF:8まで絞って撮影してみました。微妙な立ち位置の違いで、構図が変わってしまっていますが、ご容赦ください。
画面中央付近、モノクロでは目立たなかったハレーションがうっすらと判別できるかと。カラーでのコントラストはやや低め。少しだけアンダー(暗い目)に仕上げても良いかな、と言う出来上がり具合。
ちょっと昔っぽい出来上がりで、それはそれで良いかな。
ちなみに現在のスキャナーのスキャン条件では、スキャンしたてのファイルサイズはモノクロで約70MB、カラーだと約200MB。Photoshopで色々調整して、出来上がりJPEGが約10MB前後。ここに掲載するように、縦もしくは横を640pixelsにすると、いつもとほぼ同じくらいの約100kB。かなり、というか、相当でかいファイルになってしまいます。

こうなると、試したくなるのが、逆光(笑)


[Super Ikonta 532-1 試写: カラー、6×9、F:16、ピントは無限遠]
SuperIkonta531-2_試写01c
Super Ikonta 532-1 + Tessar-Opton T 105/3.5, Kodak Portra 160
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


うはー(笑)
かなり厳しい条件で太陽を入れていますが、良いではないですか、コレ。
フレアかハレーションが画面全体に広がっているためか、ゴーストが気にならないぐらい?
ま、そんな欠点ばかり探していても仕方ないですよね。
いい描写だと思います、正直言って。
拡大すると、と言ってもここに貼り付けたのは縦640pixelsに縮小してしまっているので分かりにくいですが、向こうの青い屋根はちゃんと青く、瓦一枚一枚がちゃんと分離して見えています。

最後に645。


[Super Ikonta 532-1 試写: モノクロ、6×4.5]
SuperIkonta531-2_試写01d
Super Ikonta 532-1 + Tessar-Opton T 105/3.5, efke R100
Self-Development
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


上述の通り、645アタッチメントのセットを失敗したにもかかわらず、かろうじて多重露光から免れた1枚。
レンズの中心部を使って、クッキリはっきりな絵になるな、と言うところでしょうか。
6×9の対角が約108mm、6×4.5にすると約75mm。f:105mmのレンズが標準、135フィルムのf:50mmレンズとすると、6×4.5では小望遠のf:70mmぐらいになる計算になりますね。
120フィルム1本で、16枚。ブラパチには丁度いい枚数かも。
だったら、セミ版専用の(ry


最後に。
改めて、お譲りいただいた方の最大限の感謝を申し上げます。ありがとうございました。

今回、このカメラを使うにあたり、色々なことを思ってしまいました。
これまでカメラと言えば、新品にせよ、中古にせよ、お店で手に入れてくるわけですね。当たり前と言えば、それまでですが。お店で買うところから、そのカメラ(機材)の歴史(?)が、自分と共に始まるのですね。中古であれば、確かに、以前使われてきた方がいらっしゃるわけですが、その由来までは分からないわけです、基本的に、個人情報管理もありますからね。お店が取り扱った時点でリセット。
今回は、お知り合いの方から譲ってもらっていて、そして、その方のお父様が使われていた、というところまで分かっている、今は、そしてこれからは小生が使ってゆく、と言うことになるんですね。いわば、カメラの歴史を小生が引き継いだ、ということになろうかと。このカメラのキズも、痛み具合も、動き難さも、そして、その写りも。
カメラって、そんな想いを引き継げる道具だったんだな、って改めて思いました。
そして、あぁ、このカメラを譲っていただき、使うことになって良かったなぁ、なんて深く思った次第です。


[Zeiss Ikon: Super Ikonta 531/2]
SuperIkonta531-2_01e

テーマ : ★カメラ&レンズ・機材
ジャンル : 写真

tag : Camera.SuperIkonta531-2 Lens.Tessar105/3,5-Ikonta Films.PORTRA160 Films.ILFORLD-HP5+

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イコンタ

イコンタ、いいですよね..
私もセイケトミオさんから多少なりとも影響受けてますね(笑)カメラの性格上、スナップに持ち歩くというよりは、ちょっと散歩ついでに撮るか....というような、心にゆとりがある時に似合うカメラだと思います。たまたま東京湾岸に住んでるため、海岸沿いをぶらりと撮ってますが、重いのが難ですね(笑)
数日前の私のブログにも今年撮ったものが載せてありますので、お時間ある時にでもご覧頂けたらと思います。

Re: イコンタ

YOUさん、コメントありがとうございます。

> イコンタ、いいですよね..

ですよね~

> 私もセイケトミオさんから多少なりとも影響受けてますね(笑)

セイケトミオさん、深い視点、と言うようなとろが好きです。

> カメラの性格上、スナップに持ち歩くというよりは、ちょっと散歩ついでに撮るか....というような、心にゆとりがある時に似合うカメラだと思います。たまたま東京湾岸に住んでるため、海岸沿いをぶらりと撮ってますが、重いのが難ですね(笑)
> 数日前の私のブログにも今年撮ったものが載せてありますので、お時間ある時にでもご覧頂けたらと思います。

拝見しました。
6×6のSuper Ikontaもいいものですね。
同フォーマットのカメラ、Hasselblad や Mamiya6 と比べるとコンパクトに収納できるし、どちらかと言うと軽いのではないかと思います。
どの Super Ikonta も当時の高級レンズ Tessar が搭載されていると言うのも、Zeiss Ikon / Carl Zeiss のスジが通ったところなのかな、と。
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