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Zeiss 沼32丁目

ブレークスルーは、すぐ見つかりました。



Carl Zeiss の昔のレンズ、Cマウント(Contax: 小文字の)のレンズを使ってみたいと思っていました。
そこで、解決策として今回選んだ方法(ブレークスルー)は、Cマウントのカメラを手に入れること、それも最新型の。


[Voigtlander Bessa R2C]
BessaR2C-001a



2002年頃に発売になって、その後製造中止になった、フォクトレンダー/コシナのベッサシリーズのカメラ。
旧コンタックス:Cマウントのカメラ=R2C と、ニコンのレンジファインダーSシリーズ=Sマウントのカメラ=R2S がありました。
そのCマウントのカメラ=R2C を手に入れたわけです。


異論はあるのかもしれませんが、ニコンってコンタックス/カール・ツァイスと近いなぁ、と。
先日の W-Nikkor C 35/2.5 は、ガウス型=プラナー だし、Nikkor HC 50/2 はゾナー型、SマウントとCマウントは方式が似ている(ピント機構:フォーカシング・ギアがカメラ側にある)だけでなく、多少の互換性がある。
なにより、レンズの回転方向(カメラを構えた方向から見て、近くへ:反時計回り、遠くへ:時計回り)が同じ。


Cマウントレンズを、例えばライカLまたはMマウントに変換しようとすると、ピントリングを備えたマウントアダプターが必要になります。
このピントリング、距離計と連動させないのであれば、外枠だけとはなりますが、結構凝ったつくりになっているみたいです。
そんなこともあって、C→L/M の変換アダプターの種類やメーカーはそれほどなくて、中国・KIPON社ぐらいなようです。
それも、f=50mm専用とのこと。
銘玉そろいの Carl Zeiss のレンズでも f=50mm しか使えない、というのはちょっと残念ですよね。
しかもそのアダプターの値段たるや、ちょっとお高い。
CONTAX専門店の店員さんが推奨する日本製のアダプターはその倍の値段(在庫切れ)で、やはり f=50mm しか使えない。
ホント、残念なことではあります。

マウントアダプター事情からすると、マイクロフォーサーズ:M3/4 や、ソニーのNEXシリーズへの供給が盛んなようですね。
リコーのMマウントアダプター(?)があるので、今後も色々なレンズがライカMマウントに変換できると面白そうだな、と思っている次第です。

おっと、今気付いたのですが、CONTAX(大文字)のGシリーズのレンズもレンズ本体にフォーカシング・ギアが無く(鏡筒内でレンズが移動するものの、カメラ本体側に回転する機構がある)、他のカメラに載せようとするとフォーカシング・ギアを併せ持ったマウントアダプターになるのは、同じですね。
Contax/CONTAX とここまで機構が同じとは、言い古された表現かもしれませんが、企業のDNAを感じますね。


と、そんなことをお店で教えてもらっていると、ひとつの解決策があると。
あ、ふたつか。

ひとつ目は、旧コンタックスのカメラを手に入れてしまうこと。
これは、ソ連コピー・カメラでも可。
これなら、後ろ玉が極端に飛び出している、Biogon 35/2.8 @ Jena も使える。
でも、お歳がお歳だけに、な部分はあるということを理解しなければならないのですね。
Contax Ⅰ型:Black Contax なんてかっこいいですよね。

もうひとつは、今回手に入れた フォクトレンダー/コシナ のベッサ R2C を手に入れること。
距離計の使い方にヒトクセあるけれどもR2Sでもなんとかなる。
もしかしたら、国産マウントアダプターより安いかもしれない。
とはいえ、値段を語る前に、レアモノなので、なかなか市場に出てこないそうなんです。

この話を聞いて2週間ぐらい、中古カメラ屋さんやネットオークションであたりましたが、ありません。
2月末の中古カメラ市に賭けるか、なんて思っていたところでした。

そんな折、ふとヒラメキが。

日本がダメなら海外は?

早速、US-Yahoo で Bessa R2C と入力してみると、CameraQuest というネットショップが引っかかりました。
どうやらアメリカのフォクトレンダー専門店の様子。
R2Cも在庫しているみたいで、海外発送も可。
値段は.....、円高の今ならなんと! な価格。
ケースまでついている、とな。

あわてず、必要項目を入力して、クリック(ポチ)。

しばらくかかるかなぁなんて思ったら、火曜日の夜にポチして、自宅に届いたの3日後の金曜日の夕方。
!!!
カード支払い履歴を確認すると、決済額(円換算)は想定した額より諭吉さん一人分は安い!

うーん、あっさり手に入りすぎ。
確かに保証書はないし、取説は英語だし、プログラムAEではないし(TTL測光の露出計が内蔵されている)....
それを差し引いても、値段からすれば、もしかしたらお買い得だったかな、と。


それよりなにより、レンズが無いんですよ、今回は。
まさか、こんなに早く、ブレークスルーが見つかって、Cマウントレンズが使える環境になるとは、想定外なんです。

なんとか予算を工面して、くだんのお店へ(あるのは若松だけど)。





今回はCarl Zeiss らしいレンズ、ということで、やっぱり、Sonnar 50/1.5 を選ぶことにしました。
それも戦前の。

8本ほど、Sonnar を並べていただき、マウントアダプター経由でソニーNEXに搭載、モニターでピントの合い具合やら絵の雰囲気を試してみました。
そこで選んだのが、戦前のTコートレンズ、Carl Zeiss Jena Sonnar T 50/1.5。


[Carl Zeiss Jena Sonnar T 50/1.5]
CZJ_S50-01a


製造年代は確かではありませんが、戦前ということは少なく見積もっても67歳(終戦が1945年の仮定)、約70歳のレンズということになります。



[Bessa R2C with Carl Zeiss Jena Sonnar T 50/1.5]
BessaR2C_S50_01a




さて、いつもながら、口上が長いので、そろそろ試写をば。
まずは陽があるうちにカラーネガ、夕刻に向かってはモノクロネガを入れて撮影してみました。



[CZ Jena Sonnar T 50/1.5 試写 a]
CZJ_S50_試写01a
Bessa R2C + Sonnar Jena T 50/1.5 C, Kodak Portra 160
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


先ずはいつものお稲荷様。
ピントばっちりですね。
赤も潰れず、キレイな発色。

少し影に回って、絞り開放いってみましょう。


[CZ Jena Sonnar T 50/1.5 試写 b:F=1.5]
CZJ_S50_試写01b
Bessa R2C + Sonnar Jena T 50/1.5 C, Kodak Portra 160
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


あ、ピントはお稲荷さんの右耳に合わせてあります(のはずなんですが....)
ハロはすごいのですが、ボケはスムース。

ちょっと絞れば、きっちり感。


[CZ Jena Sonnar T 50/1.5 試写 c]
CZJ_S50_試写01c
Bessa R2C + Sonnar Jena T 50/1.5 C, Kodak Portra 160
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


いいですねぇ、この描写。

もうちょっと開放でのピントの合い具合を確認してみましょう。


[CZ Jena Sonnar T 50/1.5 試写 d:F=1.5あたり]
CZJ_S50_試写01d
Bessa R2C + Sonnar Jena T 50/1.5 C, Kodak Portra 160
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


[CZ Jena Sonnar T 50/1.5 試写 e:F=2.8あたり]
CZJ_S50_試写01e
Bessa R2C + Sonnar Jena T 50/1.5 C, Kodak Portra 160
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


みどりが一部飛んでしまっていますが(露出オーバー)、ピントの合っている範囲が面白いですね。
被写体に対して斜めに立っていますので、画面左が手前、右が奥となります。
ボケが暴れるということもなく、にじんでいくさまがいいですね。


さて、次は気になる(?)逆光ですが、カラーネガでは思ったほど破綻せず、期待以上にフレア耐性(?)があることが分かりました。
よって、作例なしw
ですので、モノクロフィルムに交換した夕方に、夕陽に向かってシャッターを押すと....


[CZ Jena Sonnar T 50/1.5 試写 f]
CZJ_S50_試写01f
Bessa R2C + Sonnar Jena T 50/1.5 C, Ilford XP2 Super 400
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


フレアはあるものの、ゴーストは極小。
これはこれでアジのある感じですよね。

もちろん、絞りをちょいと絞れば、キリリ。


[CZ Jena Sonnar T 50/1.5 試写 g]
CZJ_S50_試写01g
Bessa R2C + Sonnar Jena T 50/1.5 C, Ilford XP2 Super 400
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


ちょっと開放気味にしてみましょうか。


[CZ Jena Sonnar T 50/1.5 試写 h]
CZJ_S50_試写01h
Bessa R2C + Sonnar Jena T 50/1.5 C, Ilford XP2 Super 400
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


ピントがあっている部分のリアリティーがいい!


[CZ Jena Sonnar T 50/1.5 試写 i]
CZJ_S50_試写01i
Bessa R2C + Sonnar Jena T 50/1.5 C, Ilford XP2 Super 400
Scanner: CanoScan 9000F + Silverfast SE plus


枚挙に尽きませんね....






いかがだったでしょうか、約70年前のレンズの描写。


先日の W-Nikkor 35/2.5 といい、ここのところ「昔のレンズ」が自分のなかでは気になっています。

最新のレンズ、最高性能、開放値が小さい、収差が小さい、分解能が高い、大口径だ、ピントが、ボケが.....
そんなところから開放してくれるような、絵づくりをするレンズ。
温故知新。

方向性としては、実は沼の深いほうに向かっているのかもしれませんね。




レンズのフィールは上述の通りですが、カメラのほうも簡単かつ勝手にインプレ。

全金属ボディーは、しっかりとした感があって、好感が持てます。
フロントマスクは、メカメカしくって、むかし感もありますね。
縦走りシャッターは機械式で、電池が無くても 1/2000秒 が切れます。
シャッターの音はやや大きめ、かもしれませんね、でも気にならない程度かな。
屈強な金属ボディのせいか、振動は最小限に思えます。

ファインダーは、最新式の Zeiss Ikon と比べてしまうと、広いんだけど、ガラス越しに外を見ている感があります。
それと、ブライトフレームが太め。
コレは好みかもしれませんね、太さ的にはライカM6みたい。
二重像の明るさはよくてクリア、でも少々分離は分り辛いかも。
視度補正レンズ(Diopter)は、ニコンのDK-20Cが使えます。
いつものマイナス2をつけてはみたのですが....、クリア度合いは多少は改善されたような気がします。

ブライトフレームは、自分が選択しなければなりません。
試写の初めのころ、f=35mm の設定になっていて、気付きませんでした.....
f=50mmのブライトフレームがやや黄味がかっているのですが、白の方が好みですね、小生としては。

プログラムAEではないので、シャッタースピードダイヤルと、レンズの絞り(クリック無し、どこでも止まる)で適正露出をTTL測光露出計で割り出します。
今回は、慣れていないこともあって、適正表示(中央の●がつく)の位置で撮影してみました。
逆光の環境下であっても、どうやら「●」でよさそうな感じ。
絞り環にクリックが無いので、少し開け気味なんて調整はファインダーから目を離して絞りリングを見なければなりません。
あ、これでは、シャッタースピード優先モードですね。
もっとシャッタースピードダイヤルをグリグリ回して、絞り優先モードに慣れなくては(笑)。
いかにプログラムAEに慣らされてしまって、光を読む能力が退化してしまったか、ということを痛感させられた、試写のフィルム2本分ではありました。
いつもの「フィルム感度分の16」基準でもいいのですが、せっかくのハイスピードレンズ(絞り開放値が小さい)、絞り開放(開放ファナティック?)を有効に使うために、この組み込み露出計があってよかったな、と。


blogのページも1000枚を越えた今、もうこれ以上に機体とレンズを増やすと、回らなくなりそうです。
正月にRXを持ち出してからというもの、一眼レフは持ち出していませんからねぇ....
もったいないお化けが出そうです。
いや、もう出ているかもしれない....

tag : Camera.Bessa-R2C Lens.SonnarJenaT50/1,5C Films.PORTRA160 Films.ILFORLD-XP2 街.早稲田・高田馬場 街.内堀・外堀 街.秋葉原・神田 街.日本橋・八重洲

コメント

非公開コメント

No title

いやあ、沼は(深みに)はまる、沈む、というイメージですが、
こりゃあそうじゃなく、自ら沼を掘り進んでいるって感じですよ。
まだ、とどまることはなさそうですねえ。

Re: No title

binbiiluさん、コメントありがとうございます。

> いやあ、沼は(深みに)はまる、沈む、というイメージですが、
> こりゃあそうじゃなく、自ら沼を掘り進んでいるって感じですよ。

お恥ずかしながら、自ら深みに飛び込んでいるイメージですよね....

> まだ、とどまることはなさそうですねえ。

はぁ~(ため息)
どうせなら、煩悩の数ぐらいまでやりますか.....

No title

こんばんは。
とうとうご入手されたんですね!
おめでとうございます。
このレンズ、ちょっとピントがズレたな、というところの描写がとてもいいのですね。
いや、ほとんど浅い絞りで使う者の負け惜しみではなく‥
愉しみにしておりますので、またいろいろ拝見させてください。

Re: No title

yy2828yyさん、コメントありがとうございます。

> とうとうご入手されたんですね!
> おめでとうございます。

ありがとうございます!
意外にも早く手に入れることができて、使えることができてうれしいです。

> このレンズ、ちょっとピントがズレたな、というところの描写がとてもいいのですね。
> いや、ほとんど浅い絞りで使う者の負け惜しみではなく‥

1本、正確には2本かな、を露光させて、ネガを1コマずつスキャンしてみると、とってもいい感じなんですよね~

> 愉しみにしておりますので、またいろいろ拝見させてください。

稚拙な作例になろうかと思いますが、ご覧いただければ幸いです。
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